競技かるたでは、100枚の札を、「は」から始まる歌、「な」から始まる歌のように、はじめの文字でグループ分けすることがよくあります。
そして、グループに含まれる札の数によって、「3枚あるグループ」「6枚あるグループ」のように、さらに大きいグループに分けます。
グループに1枚しかない、つまり、その文字ではじまる札が1枚しかないものは100枚のうち7枚あり、この7枚は、「1字きまり」または「1枚札」と言うグループにします。
グループに2枚しかないものは、ぜんぶで5組あり、これは「2枚札」と言います。同じように、グループに3枚あるもの、4枚あるもの…と続きます。
じっさいに、どのようなグループ分けをしているかを見てみましょう。
- 1字決まり…『むすめふさほせ』 7枚
- 2枚札…『うつしもゆ』10枚(2枚が5グループ)
- 3枚札…『いちひき』12枚(3枚が4グループ)
- 4枚札…『はやよか』16枚(4枚が4グループ)
- 5枚札…『み』5枚
- 6枚札…『た、こ』12枚(6枚が2グループ)
- 7枚札…『わ、お』14枚(7枚が2グループ)
- 8枚札…『な』8枚
- 16枚札…『あ』16枚
一番多いのが「あ」から始まる札で、全部で16枚あります。
競技かるたでは、このようなグループ分けを覚えて、全て言えるようになることもだいじです。
4枚札までの「むすめふさほせ」「うつしもゆ」「いちひき」「はやよか」までは、この言いかたで覚えます。あとは決まった順番はありませんが、「み・こた・おわ・な・あ」「み・たこ・わお・な・あ」のようにして覚えます。
もくじ
グループごとの札のおぼえかた
グループにある札が少なければ、そのグループの札もすぐに言えるようになりますが、6枚、7枚となってくると、それらを覚えるために、またべつの言葉(ゴロ合わせ)を覚えます。
た…かちごまきれ
- たか
- たち
- たご
- たま
- たき
- たれ
「た」で始まる札は、どれも2字きまりのため、2文字目をつなげた「かちごまきれ」を覚えれば、6枚のきまり字がすぐに覚えられます。
こ…ここれのぬひ
- こころあ
- こころに
- これ
- この
- こぬ
- こひ
はじめの「ここ」で、「こころあ」と「こころに」を表しています。あとは2字きまりなので、「た」と同じように、2文字目をつなげています。
わ…がすびた(がすたび)
- わがい
- わがそ
- わすら
- わすれ
- わび
- わたのはらこ
- わたのはらや
「わび」だけが1枚で、あとは2枚ずつを表しています。
大山札の「わたのはらこ」「わたのはらや」も、2文字目の「た」だけで表していることに注意しましょう。
お…おおくもとぐ(おおぐもとく)
- おおえ
- おほけ
- あふこ
- おく
- おも
- おと
- おぐ
はじめの「おお」で、3枚を表し、あとは1枚ずつです。「あふこ」は、競技かるたでは、かならず「おおこ」と読みます。
な…にしにはつげが
- なにし
- なにはえ
- なにはが
- なつ
- なげき
- なげけ
- ながか
- ながら
「にし」で1枚、「には」で2枚、「つ」で1枚、あとの「げ」「が」がそれぞれ2枚あります。
「にし」「には」の3枚は、覚えにくいかも知れませんが、みんなが覚えにくいものを、きちんと覚えられると、競技かるたでは有利になれます。
あ…はらきまりさしひけ
- あはじ
- あはれ
- あらざ
- あらし
- あきか
- あきの
- あまつ
- あまの
- ありあ
- ありま
- あさぢ
- あさぼらけあ
- あさぼらけう
- あし
- あひ
- あけ
最後の3文字「しひけ」は1枚ずつ、「はらきまり」は2枚ずつ、「さ」は3枚あります。そして「さ」の3枚のうち2枚は「あさぼらけ」までが同じ、つまり大山札です。
「あ」で始まる札は16枚もありますが、これも、きちんと覚えられれば、16枚もの札を早く取れるようになるということです。1字きまり全部をあわせても7枚で、それより9枚も多く取れるということです。
競技かるたのルールでは、得点の高い札というものはないので、1枚の好きな札だけをものすごく早く取れても、のこりの札を取られたら負けてしまいます。まずは、おぼえていない札や、苦手な札をなくすことが、上達の近道です。